[ワシントン 31日 ロイター] - ペロシ米下院議長は31日、下院で北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定、USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)批准に向けた作業は日々前進していると述べた。
ペロシ議長は下院が「批准への軌道」に乗っているとし、近く結論が出るとの見方を示した。トランプ大統領の弾劾調査とUSMCA批准に向けた作業には「何ら関連はない」とも強調した。
USMCAはメキシコで批准済みだが、カナダはまだ批准していない。
民主党は労働者や環境保護に関する条項の履行を確実にする措置や、医薬品に関する条項の修正を求めており、こうした懸念事項について米通商代表部(USTR)と協議中だとしている。
民主党のリチャード・ニール下院歳入委員長は30日、記者団に対し、下院民主党の作業部会とライトハイザーUSTR代表の会合を受けて協議の進展に期待していると述べた。
また、来週カナダを訪問し、トルドー首相と面会する考えを示した。
下院歳入委員会の共和党幹部、ケビン・ブレイディ議員は31日、民主党の主要懸念事項で非常に多くの進展があったとし、「合意は近いと思う。年内に批准し、大統領に送付できると確信している」と語った。
ペロシ議長は民主党がどのような協定修正を取りつけたかは明らかにしなかったが、批准されれば、将来の貿易協定のひな型になるとの見方を示した。