〔ブエノスアイレス 31日 ロイター〕 - アルゼンチン中央銀行は、通貨ペソの急落を防ぐため、相場の下限を設定しつつある。背景には、27日の大統領選で左派のアルベルト・フェルナンデス氏が当選し、企業寄りだった現マクリ政権からどのように政策が転換するかを巡って、不透明感が広がっていることがある。
中銀は31日のドル売却で、1ドル=59,99ペソの固定価格を提示。ペソにはこれが事実上の下限となり、同日は結局59.68ペソと小幅高で引けた。
一方で同国政府・中銀は、急激な外貨準備の目減りを食い止めようと躍起だ。8月11日の大統領選予備選でフェルナンデス氏が勝利してペソが売り込まれて以来、通貨防衛に約220億ドルがつぎ込まれた。
中銀のサンドレリス総裁は28日、外貨準備を守るためにできることは何でもやると宣言。具体策として中銀は、12月まで個人が購入できるドルの金額を1カ月当たり1万ドルから200ドルに縮小すると発表した。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20191101T003613+0000