[リオデジャネイロ 7日 ロイター] - ブラジル政府は7日、前日に続き沖合油田の開発権入札を実施したが、対象となる6鉱区のうち落札されたのは2鉱区にとどまり、6日同様に期待外れの結果となった。外国企業の応札意欲の鈍さが浮き彫りになり、政府は国営石油会社ペトロブラス (SA:PETR4)を優遇する現在の入札制度の見直しを迫られている。
入札ではペトロブラスが1鉱区を、中国石油天然気集団(CNPC)傘下の中国石油天然気勘探開発(CNODC)が1鉱区をそれぞれ落札。CNDOCの応札価格は最低競売価格だった。他の4鉱区には応札がなかった。
アナリストによると、ブラジルの海底のサブソルト層(海底岩塩下層)は大量の原油を埋蔵し、油田として有望視され海外の石油大手からの関心は高いが、開発コストが上昇している。また、大深度海底油田の開発はシェール油田などと比べてはるかに長期間の投資が必要になる。
ブラジル国家石油・天然ガス・バイオ燃料監督庁(ANP)のデシオ・オドーニ長官は、ペトロブラスに特別な権利を与えている現行制度のため競合他社が応札に消極的になったとした。7日の入札では少なくとも3鉱区での落札を見込んでおり、結果は意外だったと述べた。