[ロンドン 13日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は、世界の石油需要の伸びについて、燃料効率の向上や電化推進の加速を背景に2025年から鈍化するとの見通しを示した。ただ、需要が今後20年でピークに達する可能性は低いとした。
IEAは、2040年までの期間の年次「世界エネルギー展望」を発表。その中で、需要の伸びは2030年代には顕著に鈍化するものの、需要の拡大自体は続くと指摘した。
既存のエネルギー政策や発表済みの目標を織り込んだ中心シナリオとして、石油需要は2018年の日量9700万バレルから、2025年まで毎年平均で日量100万バレル程度増加するとの予想を示した。
その後、2030年代は年平均で日量10万バレル増加し、2040年には石油需要は日量1億0600万バレルとなる、とした。
IEAは「(石油需要の伸びは)2025年以降は大幅に鈍化するが、石油利用が明確なピークを付けるというわけではない」と分析。トラックや海運、航空、石油化学セクターの需要拡大を理由に挙げた。ただ、電気自動車への移行に伴い、乗用車の石油利用は2020年代末にはピークに達すると予想した。