[ロンドン 11日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)が11日に公表した月報で、来年のOPEC産原油について、若干の供給不足になる可能性があるとの見方が示された。
OPECは来年のOPEC産原油の需要は平均して日量2958万バレルになると予想。来年の経済、原油需要の伸びの予想は据え置いたものの、見通しについてはこれまでよりも楽観的な見方を示し、「世界的な貿易の減速はすでに底を打った可能性がある。今年みられた製造業活動のマイナスのトレンドは来年は反転するとみられる」とした。
OPECにロシアなど非加盟国を加えた「OPECプラス」は今月6日、日量120万バレルとしている協調減産の規模を50万バレル拡大し170万バレルとすることで合意。来年1月から3月まで実施する。
ただ今回の月報で、協調減産拡大前からすでにOPECの産油量が減少していたことが判明。
11月のOPECの産油量は、主にサウジアラビアの減産が影響し、日量19万3000バレル減の日量2955万バレルだった。他の条件が一定で、OPECが11月の産油量を維持すると仮定すると、来年は日量3万バレルの供給不足が発生することになる。11月の月報で示された予想は日量7万バレルの供給過多だった。