[ロンドン 12日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は12日発表した月報で、石油輸出国機構(OPEC)と主要産油国の減産拡大や、米国などの生産減少が見込まれるにもかかわらず、世界の石油在庫が大幅に増加する可能性があると指摘した。
月報は「さらなる生産抑制、OPEC非加盟諸国の2020年供給伸び予想を日量210万バレルに下方修正したにもかかわらず、世界の石油在庫は2020年第1・四半期に日量70万バレル積み上がる可能性がある」とした。
OPECにロシアなど非加盟国を加えた「OPECプラス」は6日、来年1月から3月まで協調減産の規模を現行から50万バレル拡大し日量170万バレルとすることで合意した。
IEAは、OPECプラスが減産合意を順守し、イランやリビア、ベネズエラといった政情不安の国の生産が引き続き抑制されたとしても、供給は11月に比べて日量53万バレルしか減らないと予想した。
一方、OPECは11日に公表した月報で、来年のOPEC産原油について、若干の供給不足になる可能性があるとの見方が示している。
IEAは、来年のOPECプラスの生産について、見込まれる原油需要を上期に日量70万バレル、下期に100万バレル上回る見通しとした
2020年のOPEC非加盟国の供給の伸び予想は、米国の生産減少や、OPECプラスメンバー国の減産拡大などを踏まえ、日量20万バレル引き下げた。
2020年の米生産の伸びは日量110万バレルと予想。今年の160万バレルから鈍化する見通しだ。
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