[シンガポール 4日 ロイター] - 原油先物価格は4日のアジア市場で反発している。中国で感染が拡大する新型コロナウイルスで需要が落ち込むとの懸念から、3日のニューヨーク市場では約1年ぶりの安値となったが、市場は落ち着きを取り戻しつつあり、買い戻しの動きが出ている。
0227GMT(日本時間午前11時27分)時点で、北海ブレント (LCOc1)は0.21ドル(約0.4%)高の1バレル=54.66ドル。米WTI (CLc1)は0.32ドル(0.6%)高の50.43ドル。
北海ブレントとWTIは1月6日につけた今年の高値から20%超下落している。
CMCマーケッツのアナリスト、マーガレット・ヤン氏は「新型コロナウイルスを巡る懸念がある程度和らいでおり、原油価格の反発は、アジア太平洋地域全体でセンチメントが改善していることを反映している。アジアの株式市場も前日の下げから回復している」と語った。
同氏は、石油輸出国機構(OPEC)と主要産油国が一段の減産を検討しているとみられることも、原油相場を下支えしていると指摘した。
関係筋によると、OPEC加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」は、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大で原油需要に影響が及ぶ可能性があるとして、現在実施している協調減産の規模の日量50万バレル拡大を検討している。[nL4N2A33MC]