[ドバイ/ロンドン/メキシコ市 6日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」の合同専門委員会(JTC)が協調減産規模を暫定的に日量60万バレル拡大することを提案、ロシアのラブロフ外相はこの提案を支持すると表明した。
合同専門委は新型コロナウイルスの感染拡大による原油需要への影響に対応するため、4日から2日間の日程で会合を開いていたが、ロシアが協調減産の規模拡大ではなく、期間延長を提案したため、日程を1日延長して協議を継続していた。[nL4N2A54JZ]
ラブロフ外相は訪問先のメキシコ市での会見で、プーチン大統領がサウジアラビア当局者と新型コロナウイルスの流行が世界経済に与える影響について協議したと述べ、原油市場にもある程度影響が出るとの見方を示した。
OPEC筋によると、追加減産はすべての当事国が同意すれば即時実施となり、6月まで継続される見込み。日量60万バレルという数字は、リビアでの生産回復見通しと原油需要の伸びに関するあらゆる想定を考慮したものだという。
OPECプラスは昨年12月、日量170万バレルの協調減産を今年3月末まで実施することで合意した。ただ、北海ブレント先物 (LCOc1)は今年に入り1バレル当たり約11ドル下落。サウジアラビアなどのOPEC加盟国の間では、新型ウイルスの感染拡大で原油需要が減退し一段の原油安が進むとの懸念が出ていた。
OPECプラスは3月5─6日に予定されている閣僚会議を今月14─15日に前倒しすることを検討。ただ関係筋によると、閣僚会議の前倒しは現時点で未定だという。OPEC筋は、減産規模の拡大が必要との全般的な合意がなければ、閣僚会議が前倒しされる公算は小さいと述べた。[nL4N2A33MC]
米国時間の原油先物は当初上昇していたが、その後は失速し、ほぼ横ばいで取引を終了。清算値は北海ブレント先物 (LCOc1)が0.35ドル安の1バレル=54.93ドル、米WTI原油先物 (CLc1)は0.20ドル高の50.95ドル。両先物とも取引時間中に1ドルを超えて上昇したが、ロシアが協調減産の拡大に合意するか見極めようとする姿勢が広まる中、上げ幅を縮小した。
*内容を追加して再送します。