[東京 27日 ロイター] - アジア時間午前の取引で原油先物は下落。新型コロナウイルス感染ペースが鈍り、世界各地でロックダウンの緩和が進む中でも、燃料需要の回復ペースに懸念が残っているほか、香港を巡る米中対立も重しになっている。
0009GMT(日本時間午前9時09分)時点で、北海ブレント先物 (LCOc1)は0.40ドル(0.7%)安の1バレル=35.77ドル。前日は1.8%上げていた。
米WTI原油先物 (CLc1)は0.49ドル(1.2%)安の33.95ドル。前日は3.3%上げていた。
石油輸出国機構(OPEC)と主要産油国で構成される「OPECプラス」は4月、5─6月に日量970万バレルの減産を行うことで合意している。
関係筋によると、ロシアのノバク・エネルギー相は26日、国内大手石油企業と会合を開き、国際的な協調減産の実施状況を点検するとともに、現行規模の減産を6月以降続ける可能性について議論した。
米国の一部の州では経済活動が再開され、燃料需要回復への期待感が原油相場の支援材料となってきたが、回復の勢いは弱い。
ANZリサーチはノートで、人々が遠出を避ける中、ガソリン需要は昨年から最大30%減るとの見通しを示した。
一方、米原油在庫が減少している兆しもみられる。