[ロンドン 16日 ロイター] - バンク・オブ・アメリカ(BofA)が16日公表した機関投資家調査によると、先週は世界中で現金離れの動きが見られた。投資家は現金から約260億ドルを引き出し、債券市場に176億ドル、株式市場に86億ドルを投資したほか、全方位に資金を振り向けた。
BofAはレポートで、米大統領選で民主党候補のバイデン氏が勝利し、議会上下院でも民主党が過半を占める『ブルーウエーブ』実現の確率が高まっていることに言及し、「将来の政策期待よりも、『安値での買い』ならぬ『乱高下での買い』という、流動性に注目した新たな心理が席巻していることを反映している」と指摘した。
BofAのアナリストは、財務フロー追跡調査会社EPFRなどののデータを引用し、過去4週間に240億ドルが株式ファンドに「まとまって」投入されたと述べている。
14日までの1週間に、投資適格級およびジャンク等級の債券に投資された額は122億ドルに達した。
マネー・マーケット・ファンド(MMF)からは2370億ドルが流出したが、現金保有額は依然として高水準の4兆4000億ドルに上っている。
このほか、投資家は全ての資産に資金を振り向け、金ファンドには12億ドル、住宅ローン担保証券には18億ドルが流入した。