[シンガポール 8日 ロイター] - アジア時間の原油先物は3日続落。石油輸出国機構(OPEC)にロシアなど非加盟産油国を加えた「OPECプラス」の協議決裂を受けて、協調減産が打ち切られ、供給増加につながるのではないかとの懸念が浮上している。
0158GMT(日本時間午前10時58分)現在、北海ブレント原油先物は0.43ドル(0.6%)安の1バレル=73ドル。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物は0.51ドル(0.7%)安の71.69ドル。
北海ブレントは、OPECプラスの協議決裂後の5日終値から約5.3%値下がりしている。協議では、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)が対立。関係筋によると、ロシアが仲介に動いている。
ただ、米石油在庫の大幅な減少が一定の支援材料となっている。
市場筋によると、米石油協会(API)がまとめた2日までの週の米石油在庫は800万バレル減少した。ロイターがまとめた市場予想は400万バレル減だった。
米エネルギー情報局(EIA)は7日、2021年の米原油生産量は前年比日量21万バレル減の1110万バレルになるとの見通しを示した。前月予想は23万バレル減だった。
新型コロナウイルスの感染拡大も、懸念材料となっている。日本政府は、東京都について、感染再拡大を受けて緊急事態宣言の再発令に踏み切る。韓国の新規感染者は過去最多を記録した。