[ベネチア 11日 ロイター] - イエレン米財務長官は11日、世界銀行などの国際機関に対して、温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」を支援するため、気候変動への取り組み強化を求める方針を示した。
イエレン氏は会見で、国際機関は、民間部門の気候変動問題に配慮した投資を一段と促す必要があると指摘した。
また、20カ国・地域(G20)の気候変動フォーラムで、国際機関のトップを招集し、各機関がポートフォリオをパリ協定や二酸化炭素排出量を実質ゼロにするという目標と一致する内容にするよう求める方針だと説明。国際機関が民間資本をより効果的に集めるための措置を講じることも期待していると語った。
カナダの独立系シンクタンク、持続可能な開発に関する国際研究所(IISD)が3月に発表した報告書によると、国際機関は2020年に化石燃料プロジェクトに30億ドルの融資を行ったが、石炭プロジェクトへの融資は初めて見送った。化石燃料プロジェクトへの融資は2018年から20年の3年間にその前の3年間よりも40%減少した。