[東京 19日 ロイター] - アジア時間の原油先物は下落。中国の経済指標で景気減速が鮮明となり、9月の米鉱工業生産統計でも製造業生産指数が落ち込んだのを受け、まだら模様の景気回復の中で石油需要を巡る懸念が再燃した。
北海ブレント先物は2日続落となり、0132GMT(日本時間午前10時32分)時点で0.43ドル(0.5%)安の1バレル=83.90ドル。
米WTI先物は0.33ドル(0.4%)安の82.11ドル。
米製造業生産指数は7カ月ぶりの大幅減となった。半導体不足が続く中、自動車生産が落ち込んだ。
中国でも供給制約などの要因で第3・四半期国内総生産(GDP)成長率が1年ぶりの低い伸びとなった。
中国の9月の石油精製量は2020年5月以来、16カ月ぶりの低水準となった。
ただ、北半球は冬季が近づいているため、アナリストは原油、石炭、天然ガスの価格が高止まりすると予想。
シティリサーチのコモディティーアナリストは調査ノートで「極寒の冬となればエネルギー価格が一段と上昇する可能性がある」と指摘し、北海ブレントの年内の価格予測を1バレル=74ドルから85ドルに引き上げた。