[東京 24日 ロイター] - アジア時間の原油先物は上昇。東欧や中東の地政学的緊張を受け、供給が一段と逼迫するとの懸念が高まった。
0100GMT(日本時間午前10時)時点で、北海ブレント先物は0.87ドル(1.0%)高の1バレル=88.76ドル。前週末21日は0.6%下落していた。
米WTI原油先物は0.86ドル(1.0%)高の86.00ドル。21日は0.5%安だった。
両指標は前週まで5週連続で上昇。前週はともに約2%上昇し、2014年10月以来の高値を付けた。供給逼迫を巡る懸念から今年に入り10%超上昇している。
フジトミの斎藤和彦チーフアナリストは、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」の生産が目標を下回る中、ロシアとウクライナ、中東の地政学的リスクを受けて投資家は強気姿勢を維持していると指摘。
寒波の影響で米国の暖房向け需要が高まる見通しであることも、相場の支援になっていると述べた。
米国務省は23日、ロシアが軍事行動を取る恐れがあるとして、在ウクライナ大使館職員の家族に出国を命じたと発表した。また、全ての米市民に国外退去を検討するよう勧告した。
中東では、アラブ首長国連邦(UAE)が親イラン武装組織フーシ派の攻撃を受け、民間の無人機などの飛行を停止した。
また関係筋によると、OPECプラスの昨年12月の減産順守率は約122%に上昇した。