[東京 15日 ロイター] - アジア時間の原油先物は下落し、一時2週間ぶり安値を付けた。ウクライナとロシアの停戦交渉が続く中、新型コロナウイルス感染が再拡大する中国で新たに移動制限が導入されたことで燃料需要が減るとの懸念が浮上している。
0125GMT(日本時間午前10時25分)までに、北海ブレント先物は4.20ドル(3.9%)安の1バレル=102.70ドル。前日は5.1%下げていた。
米WTI先物は4.30ドル(4.2%)安の98.71ドル。3月1日以来、初めて100ドルを割り込んだ。前日は5.8%下げていた。
フジトミ証券のアナリスト、田沢利貴氏は、ロシアとウクライナの停戦協議を巡る進展期待が市場逼迫緩和の見方を支援していると指摘。また、中国での新たなロックダウン(都市封鎖)で需要鈍化への懸念が浮上したという。
中国で今年に入って確認されたコロナ感染者数が、昨年1年間の合計を上回った。その3割以上を占める東北部の吉林省は14日、住民による省外などへの移動を制限する措置を発表した。
ロシアとウクライナの代表団は14日に4回目の停戦交渉を行ったが、新たな進展は発表されなかった。ウクライナのゼレンスキー大統領は、交渉が15日も継続されると表明。ロシアとの戦争を「公正な和平」で終結させるための交渉努力の一環として、イスラエルのベネット首相と会談したことも明らかにした。