［リヤド／ロンドン １６日 ロイター］ - ジョンソン英首相は１６日、サウジアラビアとアラブ首長国連邦（ＵＡＥ）を訪問し、両国首脳とエネルギー安全保障についてそれぞれ協議した。原油増産の確約は取り付けられなかった。
ジョンソン氏はウクライナに侵攻したロシアのプーチン大統領に圧力を強めるため、サウジとＵＡＥの協力を得てロシア産エネルギーからの脱却を進めることを狙っていた。
英首相府によると、ジョンソン氏はＵＡＥの首都アブダビでムハンマド・ビン・ザイド皇太子と会談し、国際エネルギー市場の安定化に向けた協力の必要性を訴えた。
サウジの首都リヤドではムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談。ジョンソン氏は会談後、サウジが増産するか問われ「それはサウジに聞く必要がある。世界の石油・ガス市場の安定を図る必要性については理解があったと思う」と述べるにとどめた。
中東の石油輸出国を事実上主導する両国はこれまで、米国の増産要請に応じてこなかった。ロシアのウクライナ侵攻を受けた原油高騰で、世界的な景気後退のリスクが高まっている。