[ブリュッセル 22日 ロイター] - 欧州連合(EU)加盟国は今週の首脳会議で、来冬に向けてガスや液化天然ガス(LNG)、水素を共同購入することで合意する見通し。ロイターが確認した声明草案で分かった。
ロシアのウクライナ侵攻を受けてエネルギー価格は記録的水準に上昇しており、EUは今年、ロシア産ガスの使用を減らすことを目指している。
声明草案によると、各国首脳は24─25日の会議後に「来冬を視野に、加盟国と(欧州)委員会は早急にガス、LNG、水素の共同購入に共に取り組む」と表明する見通し。
欧州委は昨年、EU加盟国がガスの戦略備蓄を共同購入する枠組みを提案していた。
また、各国が共同購入を今年中に開始できるよう支援する方針をこれまでに示しており、加盟国が毎年冬を前にガス貯蔵量を90%まで満たすことを義務付ける規則を今週提案する見通し。EUの現在のガス貯蔵は容量の26%。
声明草案によると、加盟国は貯蔵量を満たすための措置で協調するとともに、「できるだけ早期」に取り組みを開始することで合意する。
首脳会議では、エネルギー価格高騰による消費者への影響を和らげる新たな策も検討し、エネルギー市場の機能を「最適化」する方法について議論する。声明草案によると、首脳らは欧州委に必要な取り組みを行うよう要請する見通し。