[22日 ロイター] - ロシア・エネルギー省のソロキン次官は22日、悪天候で港湾施設が損傷したため、カスピ海パイプライン・コンソーシアム(CPC)を経由する黒海からの原油輸出が最大で日量100万バレル減少する可能性があるとの見方を示した。世界の原油生産の1%に相当する。
カザフスタンから黒海沿岸の港に原油を輸送するCPCパイプラインの運営会社はこれより先、ロシアの黒海地域で生じた悪天候により、CPCの荷役設備が損傷したと発表。
3カ所ある船舶停泊施設のうち1カ所が被害を受けたとした上で、残る2カ所は通常通り稼働できるため、輸出には影響しないことを願うとしていた。
ソロキン次官はその後、2カ所目も被害が判明するかもしれないと指摘。補修に最長2カ月かかる可能性があり、輸出が最大で日量100万バレル落ち込む恐れがあると述べた。
CPCパイプラインは世界の原油需要の1.2%に相当する日量120万バレル前後を輸送し、黒海沿岸にあるロシアのノボロシースク港から輸出している。パイプラインの輸送に大きな混乱が生じれば、原油供給が一段と逼迫することになる。
同パイプラインの原油の大部分はロシアとカザフスタン、米シェブロンなど石油大手が所有する。
シェブロンの広報担当者は「状況を精査している」と述べた。