[メルボルン 23日 ロイター] - アジア時間の原油先物は反発し、前日の下げを取り戻した。米石油協会(API)の石油統計で原油在庫が減少し、欧米の対ロシア制裁の影響による世界的な供給逼迫が浮き彫りになった。
0213GMT(日本時間午前11時13分)現在、北海ブレント先物は1.06ドル(0.9%)高の1バレル=116.54ドル。米WTI先物は0.87ドル(0.8%)高の110.14ドル。
原油相場は前日、欧州連合(EU)がロシア産原油禁輸措置を発動する可能性は低いとの見方が強まり下落。ただ、バイデン米大統領が今週の欧州訪問で対ロシア制裁を強化する可能性もあるため、市場は神経質な展開となっている。
市場筋によると、APIの週間在庫統計では、18日までの週に米国の原油在庫は430万バレル減少した。アナリストは増加を見込んでいた。
コモンウェルス銀行のアナリストは調査ノートで「米国とサウジアラビアの2国はロシア産原油の供給減をしっかりと埋め合わせできる。どちらも現時点で供給拡大は見込めないが、極めて異例の状況下であるため、あらゆることが流動的だ」と指摘した。