[メルボルン 25日 ロイター] - 原油先物は25日のアジア時間帯に約1ドル下落。米国や同盟国が追加的な石油備蓄の協調放出を検討していることが伝わり、供給逼迫の懸念が和らいだ。
0053GMT(日本時間午前9時53分)時点で北海ブレント先物は1.07ドル(0.9%)安の1バレル=117.96ドル。
米WTI先物は1.20ドル(1.1%)安の111.14ドル。
週間では北海ブレントが10%、WTIが7%、それぞれ上昇しており、どちらも3週間ぶりの上昇となる水準。
米国のグランホルム・エネルギー長官は24日、市場の沈静化に向け、追加的な石油備蓄の協調放出が検討されていると明らかにした。
ロシア黒海沿岸の積み出し港の設備損傷でカザフスタンからパイプラインで運ばれる原油の輸出が停止し、供給不安が高まっていたが、カザフ当局は24日、出荷は1カ月以内に再開するとの見通しを示した。
SPIアセット・マネジメントのマネジングパートナー、 スティーブン・イネス氏は「米国の在庫は減り続け、今後も供給ショックが起きるとみられるため、原油を売り建てるのは難しい」と述べた。
市場のボラティリティーを踏まえ、インターコンチネンタル取引所(ICE)は北海ブレント先物の証拠金比率を引き上げた。今年に入って3回目の引き上げで、取引にかかる費用が増加した。