[キーウ(キエフ) 9日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、世界の食料危機を回避するため、国際社会に迅速な行動を取るよう呼び掛けた。オデーサ(オデッサ)を訪れた欧州連合(EU)のミシェル大統領と会談後、通信アプリ「テレグラム」に投稿した。ウクライナはトウモロコシや小麦の世界的主要産地だが、黒海の港湾がロシアにより封鎖され、穀物を出荷できなくなっている。
ゼレンスキー氏は「ロシアの侵略行為で食料危機が引き起こされることは、回避されなければならない。小麦輸出のため、港の封鎖解除に向けた即時の行動が求められている」と訴えた。ただ、具体策については言及しなかった。
ミシェル氏もツイッターに投稿し、主要穀物港・オデーサでは小麦などが出荷されずに滞留していると指摘。「ロシアの侵攻と黒海の港封鎖により、非常に必要とされている食料が足止めされ、弱い国に著しい影響を及ぼしている。世界規模での対応が必要だ」と強調した。
グテレス国連事務総長は先週、グローバルな食料安全保障を巡る問題について、ウクライナ産農作物が世界市場に戻ってこなければ解決できないとの見解を示している。