[ブリュッセル 10日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州委員会は、今後3カ月間で150億ユーロに上るウクライナの流動性不足を埋め合わせるため、債券の新たな共同発行を検討している。EUの当局者2人が明らかにした。ただ、ドイツはこの構想に懐疑的な立場を取っている。
当局者の1人によると、欧州委は18日に共同発行に関する提案を公表する。複数の当局者によると、合意が得られた場合、新たな共同借り入れは、新型コロナウイルス流行時における失業リスク緩和のためのEUの緊急支援策(SURE)のスキームに基づいたものになりそうだ。
ウクライナはEUから非常に低い金利で融資を受けることになり、EU加盟国は共同借入れの返済を保証する必要がある。
当局者の1人は「検討中のモデルの1だが、まだ何も決まっていない」と述べた。
複数の当局者によると、EUはこの計画に米国が加わって50億ユーロ程度を拠出し、EUの共同借り入れが100億ユーロ程度になると見込んでいる。
この構想は、18─20日にボンで開かれるG7(主要7カ国)財務相・中央銀行総裁会議で協議されるという。
ただ、ドイツ政府当局者は、この種のいかなる提案についても懐疑的だと述べた。