[ロンドン 12日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は12日、石油月報を公表した。ウクライナ侵攻の影響によるロシアの減産で世界的に石油が不足することはないとの見方を示した。
ロシアの供給混乱が悪化しているが、中東産油国と米国による生産量が徐々に増えている上、需要の伸びが鈍化しているため、深刻な供給不足は回避されると予想した。
石油製品の輸出減速や、制裁による国内需要の減少を受けて、ロシアの供給は4月に日量100万バレル程度減少したと推計した。
制裁によって購入が手控えられれば、減少幅は5月に日量160万バレル、6月は日量200万バレル、7月以降は日量300万バレル近くに拡大するとの見方を示した。
ただ4月のロシアの石油輸出は前月比日量62万バレル増の日量810万バレルとなり、1─2月の平均に戻ったとしている。これは米欧向け供給が主にインドに向かったことが理由と説明した。