[香港 27日 ロイター] - 巨額の債務を抱える中国の不動産開発大手、中国恒大集団が約190億ドル相当の外貨建て債務について、現金と、香港上場子会社2社の株式への交換による返済を計画していることが、関係者2人の話で分かった。
恒大はローンや債券などで227億ドル相当の外貨建て債務を抱えている。昨年終盤に支払いを履行できなかった恒大は3月に、暫定的な債務再編案を7月末までに公表する方針を示していた。
関係者によると、再編案として、恒大は海外債権者に、新たな債券に交換して7─10年かけて元本と利息を支払うことを考えている。
海外債権者は、保有債券の一部を、香港に上場する不動産管理部門の恒大物業と電気自動車(EV)メーカーの恒大新能源汽車集団(恒大汽車)に交換することもできる。
外貨建て債務の最大20%が2社の株式に交換可能という。ただし再編案は初期の段階で、変更する可能性があるとしている。
関係者によると、恒大は今年に入り、外貨建て債券保有者と再編案について協議を開始した。7月までに再編計画を確定し、12月までに債権者と合意締結を目指している。
現金による返済計画を実行するための十分な現金を確保できるか、現段階では不透明。2021年の不動産販売は前年比39%減少した。