[国連 31日 ロイター] - 国連貿易開発会議(UNCTAD)のグリンスパン事務局長がモスクワを訪問し、ロシアの穀物および肥料輸出促進に向け同国のベロウソフ第1副首相と「建設的」な協議を行った。国連のドゥジャリク事務総長報道官が31日、発表した。
グリンスパン氏はロシア訪問を終え、現在ワシントンで「世界的な食料不安の拡大に対処」するために関連協議を開いているという。
トーマスグリーンフィールド米国連大使は、ロシア産の穀物や肥料は直接の米制裁対象ではないが「企業はやや神経質になっている」と指摘し、輸出を促進するために海運および保険会社に「安心感を与える」内容の書簡を送るつもりだと述べた。
国連のグテレス事務総長はウクライナからの食料輸出とロシアの食料・肥料輸出を同時に正常化させる包括的取り決めの仲介に取り組んでいる。
ロシアとウクライナは世界の小麦供給量の約3分の1を占めているほか、ロシアは肥料、ウクライナはトウモロコシやひまわり油の主要輸出国でもある。ロシアのウクライナ侵攻は穀物や肥料の国際価格の高騰を招いた。