[2日 ロイター] - 米カリフォルニア州の港湾当局幹部は、中国上海市のロックダウン(都市封鎖)解除を受けて輸入量が増加すると見込む。ロングビーチ、ロサンゼルス両港は新型コロナウイルス禍の物流混乱による渋滞が解消されたばかりで、再び混雑が起きるかが注目されている。
上海港はロックダウン中も操業していたが、市内の工場で部品不足が起き、トラック運転手の一部に隔離が義務付けられたことなどから荷動きは停滞。上海の正常化に伴い貿易も活発になると期待されている。
ロングビーチ港湾局のマリオ・コルデロ局長はシカゴで開かれたロイターのイベントの合間に「上海と中国全体からの貨物輸送の遅れを考慮すれば、ある程度の急増が見込まれる」と述べた。「どの程度の急増になるかはまだ分からない」と続けた。
上海の一部工場はロックダウン中に上海港を使わず、別の港からカリフォルニア南部に向けて製品を出荷。ロングビーチ港の4月輸入量は9.2%増えて過去最大となった。
一方、もう一つの主要港、ロサンゼルス港では4月輸入が6.8%減。上海からの貨物が急増しても受け入れる余裕が生じている。
ロス港湾局のジーン・セロカ港湾局長は電話取材に応じ、港に滞留する貨物は減り、荷揚げを待つ船は約20数隻と1年ぶりの少なさになっていると述べた。