[ニューヨーク 4日 ロイター] - 中国のバイオ医薬、薬明生物技術は米国の輸出管理措置の指定解除に向け一歩前進した可能性がある。5カ月前の指定直後は株価が急落していた。
米商務省は2月、米国からの輸出品がどのように使用されているかなど関連情報を検証するための立ち入り検査ができない企業をまとめた「未検証リスト」に中国の33事業体を追加したと発表。この中に薬明生物の無錫、上海両市にある子会社が含まれた。無錫の企業は他に1社しかなかった。
同省の当局者によると、中国当局は先週、米国の輸出管理当局が無錫にある少なくとも1つの企業に対して検査を行うことを許可した。企業名は明らかにしていないが、関係者によるとこれは薬明生物だった。
米当局が検査結果を好ましいと判断すればリストから外れる可能性がある。
米当局は中国企業に対する検査について中国商務省から承認を得る必要がある。厳しい新型コロナウイルス対策は過去数年にわたり検査遅延の主因になったとという。
薬明生物は先月の投資家向けイベントで、当初は4月に検査を受けると見込んでいたが、コロナによって混乱が生じたと説明。業務は大きな影響を受けていないとした。
米国の輸出企業は、未確認リストに掲載されている企業と取引することはできるが、その相手に対して追加の資産査定(デューデリ)を行う必要があり、新たな許可が必要になる場合もある。