[ニューヨーク 10日 ロイター] - 米石油精製企業やパイプライン運営企業による今年4─6月期決算発表時の業績見通しをロイターがまとめたところ、多くが下半期のエネルギー消費拡大を予想した。トートイズ・キャピタル・アドバイザーズのポートフォリオ・マネジャー、ジェームズ・ミック氏のまとめでも、先週決算発表したこうした企業16社のうち、下半期の業績見通しを上方修正したのは半分を超えた。
独立系石油精製のHFシンクレア・コーポレーションのマイケル・ジェニングス最高経営責任者(CEO)は8日のアナリスト向け決算会見で「製品在庫の低減と世界的な需要好調のため、輸送燃料の見通しにわれわれは前向きだ」と発言した。
エナジー・トランスファーやPBFエナジーなども決算発表後の電話会見で、下半期のエネルギー需要は上向くとの見通しを示した。
アナリストや業界ウォッチャーはこれまで、世界経済が景気後退に陥ったり燃費高騰で旅行需要が抑制されたりすれば、エネルギー需要は落ち込みかねないと懸念していた。現状での企業側の見通しは、最近の米エネルギー統計が国内燃料需要の弱さを示しているのよりも強気だ。特にガソリン消費統計は最近、夏のドライブシーズンのまっただ中であるにもかかわらず、今年2月以来の低水準になっていた。
米製油業者は、中南米向けの輸送燃料輸出の増加にも助けられている。今年に入ってから国内の燃料供給が減り、在庫は落ち込んでいたが、製油所は現在、在庫復元のための稼働率上昇も見込まれている。