[東京 30日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 19411.4 +125.77 寄り付き 19295.21 安値/高値 19227.29─19474.07
TOPIX .TOPX 終値 1557.77 +4.99 寄り付き 1552.59 安値/高値 1544─1561.2
東証出来高(万株) 210220 東証売買代金(億円) 23981.71
東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発。朝方は下げる場面があったものの先物主導で 切り返し、後場に入ると前週末比で一時188円高まで買われた。寄り付き前に発表され た2月の鉱工業生産指数速報が市場の事前予想を下回り、輸出株は軟調となった一方、食 料品や小売といった内需株は堅調に推移。ファーストリテイリング 9983.T など値がさ株 の上昇が指数をけん引した。
経済産業省が30日発表した2月鉱工業生産指数速報は前月比3.4%低下。ロイタ ーの事前予測調査では1.8%低下となっており、寄り付き後の日経平均は同指数の結果 が重しとなった。年度末に差し掛かり積極的な売買が控えられたものの、公的マネーの買 い支えを背景とした需給への期待感は継続した。
ファーストリテイリングが前週末比2.66%高、ファナック 6954.T が1.13% 高となり、2銘柄で日経平均を約60円押し上げた。機関投資家による益出し売りに対す る警戒などで指数の上値は限られたが、大引けにかけては値上がり銘柄数が値下がり銘柄 数を上回って推移するなど、総じて底堅い展開となった。
高木証券の勇崎聡・投資情報部長は「前週末の下げで市場のセンチメントが変に下を 向いてしまったところがあるが、来期も堅調な企業業績が見込まれている。国内の公的マ ネーに加え、海外投資家が入ってくるといった需給の良さも変化はみられない」と指摘。 一本調子での株高は見込みにくいものの、しっかりとした展開が予想できるとしている。
個別銘柄ではザ・パック 3950.T が昨年来高値を更新。27日に発表した自社株買い を材料視した。半面、gumi 3903.T が大幅安。27日、100人程度の希望退職者を 募集するとともに一部のブラウザゲーム資産を譲渡することを発表し嫌気された。
東証1部騰落数は、値上がり979銘柄に対し、値下がりが789銘柄、変わらずが 106銘柄だった。
(長田善行)