[パリ 10日 ロイター] - 労働組合のフランス労働総同盟(CGT)は10日、エネルギー大手トタルエナジーズが製油所従業員にストライキ停止を条件に賃金交渉の前倒しを提案したことを「脅し」だと非難し、ストを少なくとも11日まで継続すると表明した。
労組側は10%の賃上げを要求し、2週間前からストを決行。賃金交渉は11月半ばに予定されていたが、トタルが9日、前倒しを提案した。
ストによってフランス国内の精製能力の6割以上が停止し、ディーゼル燃料の価格上昇を招いており、政府は輸入引き上げに動いた。米石油大手エクソンモービルのフランス国内2カ所の製油所でも従業員がストを実施。欧州各地で労働者は、インフレ高進や生活費高騰に見舞われる中、給与引き上げを要求している。
仏国内で一部製品の在庫が尽きるガソリンスタンドが続出する中、マクロン大統領は「交渉は進行中で、今後数時間で(ストが)解消されることを望む」と述べた。
エクソンの仏部門は9日、労組への提示内容を修正し、2023年に6.5%の昇給と3000ユーロのボーナスを提案したと発表した。