[キーウ 13日 ロイター] - ウクライナ国営原子力会社エネルゴアトムのペトロ・コティン総裁は13日、ロイターのインタビューに応じ、ロシアの管理下にあるザポロジエ原子力発電所について、いずれロシアの核燃料が必要になるとのロシア側の主張は「フェイクニュース」と指摘した。
ロシア国営タス通信はこの日、ザポロジエ原発が現在の核燃料を使い切った後はロシアの核燃料に切り替えるとのロシア核関連企業ロスエネルゴアトム顧問の発言を伝えた。
コティン氏はインタビューで、原発には新たな燃料が貯蔵されていると説明。「供給元の変更は容易でなく、準備だけでも3年程度必要。したがって彼ら(ロシア)の主張はフェイクニュースだ」と述べた。
ザポロジエ原発はこれまで何度も砲撃を受けており、ウクライナとロシア双方が互いに攻撃を非難している。
コティン氏は、最大の懸念は、運転を停止した原子炉を冷却するための外部電源を喪失し、予備のディーゼル発電機も燃料切れで使えなくなりメルトダウン(炉心溶融)の危険性が高まることだとし「欧州最大の原発にとってまさしく前例のない事態だ」と語った。