[24日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックスは、ドル高のほか、景気後退(リセッション)懸念の高まりや流動性の低下で商品(コモディティー)のパフォーマンスが低下し続けているにもかかわらず、コモディティーはポートフォリオのリスク分散に重要な資産クラスであることに変わりはないとの見方を示した。
ゴールドマンのアナリストは「石油と一部の農業部門は、他の資産クラスの戦術的な見通しが慎重であるときに、ポートフォリオ分散の格好の機会を提供する」と指摘。S&P・GSCIコモディティー指数の投資リターンは3カ月が12.8%、6カ月が21.1%、12カ月が34.9%になるとの見方を示した。
また、12カ月の投資リターンはエネルギーが46.7%、産業用金属が29%、貴金属が23.8%と予想した。
世界的な急速な利上げにより、経済成長と需要の見通しが悪化し、商品市場は圧力を受けている。ただゴールドマンは「マクロ状況が不透明であっても、商品市場、特に原油市場はミクロ的なファンダメンタル要因や石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成するOPECプラスの減産などで価格が支えられており、独自のペースで動いている」とした。