[ヒューストン 28日 ロイター] - 米石油大手シェブロンが28日発表した2022年第3・四半期決算の純利益は112億ドルとなり、四半期として過去2番目の高水準となった。前年同期の61億ドルからほぼ倍増した。1株当たり純利益は5.78ドルと、市場予想の4.86ドルを大きく上回った。
石油とガスに対する世界的な需要の高まりと、米国の油田からの生産量増加が利益を大きく押し上げた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期間中の原油減産やウクライナでの戦闘による市場の混乱で原油供給が逼迫(ひっぱく)する中で原油価格は高騰し、石油大手の利益を大きく押し上げた。
石油大手の利益拡大は、欧米でインフレが高進している中での批判を助長している。
シェブロンのピエール・ブレバー最高財務責任者(CFO)はロイターに対し、この業績は来年のプロジェクトでの支出拡大と石油・ガス生産量増加を後押しするものになると指摘。第3・四半期の生産量は、アジアでの契約満了に伴ってほぼ横ばいにとどまった。
キャッシュフロー黒字額は過去最高の153億ドルに急増し、前四半期を大きく上回った。事業への投資額からどれだけの利益を得たかを示す指標の使用資本利益率(ROCE)は25%に跳ね上がった。
マイケル・ワース最高経営責任者(CEO)は声明で「当社は再び力強い業績を達成した」とし、米国最大のシェール田での石油・ガス生産量が「再び四半期ベースの過去最高を記録した」と述べた。