[ロンドン 8日 ロイター] - 欧州連合(EU)の加盟国は、新たな銀行自己資本規制「バーゼル3」の加盟国での適用期限を2年延期し、2025年1月にすることを支持した。EU議長国を務めるチェコが8日、明らかにした。
これに伴い、EU加盟国は23年の早期に欧州議会と最終的な取り決めについて協議する。
チェコのスタニュラ財務相はEU財務相会議で「われわれの主な目標の一つは、欧州の銀行が欧州経済に資金供給する能力を低下させるような影響を避けることだった」と表明した。
EUの行政執行機関である欧州委員会のドムブロフスキス副委員長は「これは国際基準と多国間協力に対するわれわれのコミットメントを改めて示すものだ」と述べた。欧州委が提案を起草していた。
この提案について、ドイツとフランスの財務相は「適切なバランス」を取っているとし、スペインは欧州の銀行部門の「固有の事情」を反映していると主張した。
ドイツのリントナー財務相は「この柔軟性は銀行が新規則に適応するのに十分な時間を与える」と指摘した。
世界金融危機を踏まえて銀行資本規制を厳格化したバーゼル3の大半は既にすでに実施されている。