[ブリュッセル 9日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長は9日、来年夏のガス貯蔵タンクへの補充が不足するリスクがあると述べた。
委員長は欧州議会で、再生可能エネルギーの供給拡大に向けた措置を発表。再生可能発電プロジェクトの認可を加速する方針を示した。今年の再生可能電力は50ギガワット増える見通し。来年もさらに増加する可能性があるという。
エネルギー危機を受けて、EUが液化天然ガス(LNG)の輸入をすでに増やしており、ガスの消費を減らしていることも明らかにした。
ただ、来年夏に冬に向けて貯蔵タンクに補充するガスが、EUの貯蔵能力の約25%に相当する300億立方メートル不足するリスクが依然としてあるという。
ガス価格の上限を設定する案については言及を避けた。過半数の加盟国は上限設定を支持しているが、ドイツ、オランダ、欧州委員会は反対の意向を示している。