[シャルムエルシェイク(エジプト) 10日 ロイター] - 国際環境シンクタンク「クライメート・アクション・トラッカー(CAT)」は10日、各国がロシア産に代わる天然ガスの調達を急いでおり、気候変動目標の達成が妨げられる恐れがあるとの見方を示した。
ロシアはウクライナ侵攻後、欧州へのガス供給を大幅に削減。これを受けて世界的なエネルギー危機が発生しており、CATによると、欧州、アフリカ、北米、アジア、オーストラリアなど世界各地で液化天然ガス(LNG)の生産・輸入能力を拡大する動きが広がっている。
こうした動きには、カナダの新たなガス掘削や、ドイツとベトナムのLNG輸入基地建設などが含まれ、現在計画されているプロジェクトにより、地球温暖化を1.5度以内に抑えるために残されている累積排出量(カーボンバジェット)の10%を使ってしまう可能性があるという。