[フランクフルト 10日 ロイター] - ドイツ気象局(DWD)は10日、今冬は温暖となり、ロシアのエネルギー輸出削減による供給逼迫を受けた消費者や産業への悪影響が、当初の予想ほどではなくなる可能性があるとの見解を示した。
ロシアはウクライナでの戦争に伴い欧州向けのガス供給を大幅に削減しており、今年は欧州におけるガス価格がこの数年で最高水準まで上昇。製造業者や家庭にガス不足が生じる懸念が浮上している。
DWDの気候・環境担当ディレクター、Tobias Fuchs氏は「今冬は比較的温暖とみている。このモデルが正しければ、光熱エネルギーを節約できる」と述べた。
最も寒い12月から来年2月にかけての期間について、DWDは平均気温が少なくとも摂氏2度となり、1991─2020年の平均1.4度を上回るとみられている。
ドイツは欧州最大の経済規模かつ最大の電力消費市場で、ガス、石炭、原油の主要な輸入・消費国。家庭の半分が、ガス暖房を使用している。