[ウィーン 10日 ロイター] - イランが国際原子力機関(IAEA)の派遣団と今月中に国内で会合を開き、未申告施設からウラン粒子が検知された問題について説明に応じる意向を示したことが、ロイターが入手したIAEAの報告書で明らかになった。
ただ、外交関係者の多くはイランの申し出について、来週のIAEA理事会でイランに調査協力を求める決議案が採決にかけられることを見越していると指摘。西側諸国は決議案採択に働きかけを強めるとみられるが、イランは支持が広がるのを抑えたい考え。IAEA理事会は6月にイランに対する非難決議を賛成多数で採択している。
IAEAの報告書の一つによると、グロッシ事務局長はイランが月内に首都テヘランでIAEA高官らと技術的な会合を開くことを提案していることを承知しているが、核物質が検知された問題に関する説明や解決を会合の目的にすべきだと強調しているという。報告書は理事会を前にメンバー国に送付された。
IAEAは「イランからこの問題について技術的に信頼できる説明が受けられると期待しており、それには施設や物質へのアクセス、必要があればサンプルの採取が含まれる」とした。
イランは核合意再建に関する主要国との交渉で、これまでの核開発疑惑に関するIAEAの調査を終了するよう求めており、核合意に関する進展を阻む障害になっている。
*さらにカテゴリーを追加して再送します。