[ロンドン 17日 ロイター] - 11月19日の期限切れが迫っていた黒海経由のウクライナ穀物輸出合意は17日、120日間の延長が決まった。ただ、ロシア側は要求がまだ完全に対応されていないと主張している。
国連のグテレス事務総長は声明で「ウクライナからの穀物・食料・肥料輸出の安全な航行を促進するため、全ての関係国が黒海穀物イニシアティブの継続に同意したことを歓迎する」と表明。「(国連は)ロシア連邦からの食料・肥料輸出に対する残る障壁の除去にも完全にコミットしている」と述べた。
ロシア外務省は穀物輸出合意について、現行の合意内容を変更することなく、11月18日から120日間延長することを確認した。
関係者によると、パイプラインを通じた黒海へのロシア産アンモニアの輸出は今回の延長の一部としてまだ合意されておらず、ロシア側はアンモニアの輸出再開に向けた取り組みを続ける見込みとした。アンモニアは肥料の重要な原料となる。
国連貿易開発会議(UNCTAD)のレベッカ・グリンスパン事務局長はツイッターで「黒海穀物イニシアティブの再開は、世界の食料安全保障と発展途上国にとって良いニュースだ」とし、「希望の光」と呼指摘。「肥料不足の解決は次に来るはずだ」とした。
国連とウクライナは1年間の延長を求めていたが、ロシア側は120日間の延長が「正当化される」としていた。