[マドリード 21日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、ロシアが占拠しているウクライナ南部ザポロジエ原発で20日までに砲撃とみられる複数回の爆発があったことを受け、北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対し、ロシアの破壊工作からザポロジエ原発を保護することを保証するよう求めた。
マドリードで開催されたNATO議会会議でのビデオ演説で「全ての国々は核施設で危険な事故が起こらないことに関心がある」と指摘。「核施設に対するロシアの破壊工作からの保護が保証されるべきだ」と強調した。
国際原子力機関(IAEA)によると、ザポロジエ原発では19日夜から20日にかけて十数回余りの爆発が発生。IAEAは大惨事につながりかねないと強く非難した。
ロシアは21日、ザポロジエ原発への砲撃は重大な原発事故を引き起こす可能性があるとし、ウクライナ軍に責任があると改めて非難した。
ゼレンスキー氏はまた、ロシア軍が重要な民間インフラを攻撃しているとし、ロシアの「ジェノサイド政策」に関して欧州連合(EU)によるロシアへの新たな制裁を要求した。