[モスクワ 20日 ロイター] - ロシアの国営ガス大手・ガスプロムのニジニ・ノヴゴロド支部は20日、ロシア中部のガスパイプラインで爆発があったものの、並行する別のパイプラインを通してガスは全量供給されていると発表した。
ガスプロム・トランスガス・ニジニ・ノヴゴロドは声明で「パイプラインの損傷部分は速やかに切り離された。並行するパイプラインを通して完全に供給されている」とした。
爆発があったのは、北極圏からウクライナ経由で欧州にガスを輸送する「ウレンゴイ・ポマリー・ウジホロド・パイプライン」。爆発が起きたのはロシア中部のカザン市から約150キロの距離にあるカリニノ付近で、地元当局によると3人が死亡。現地時間20日午後時点でガスの流れは止まっており、対ロシア制裁ですでに縮小していた欧州向けガス輸出が一段と細るとの懸念が出ていた。
この報道を受けて、天然ガス取引指標であるオランダTTFが上昇。指標となる限月は1.10ユーロ高の1メガワット時(MWh)当たり108.10ユーロとなった。その後は107.00ユーロに戻した。報道前は105ユーロ/MWh前後で取引されていた。
ウレンゴイ・ポマリー・ウジホロド・パイプラインは1980年代に建設。スジャにある点検ポイントを経由してウクライナに入り、ロシア産天然ガスの欧州への主要な供給ルートになっている。
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