[28日 ロイター] - 米国を襲った歴史的な冬の大嵐と寒波「エリオット」による大規模停電について、連邦エネルギー規制委員会(FERC)などが28日、本格的な調査に乗り出すと表明した。
暴風雪や記録的低温をもたらしたエリオットの影響で、米国全体で150万を超える家庭や企業が停電に見舞われた。
こうした中でFERCは、地域の電力系統の標準化に従事する北米電力信頼度協議会(NERC)など7つの団体と協力し、問題点を洗い出した上で適切な対策を提言する。NERCのロブ最高経営責任者(CEO)は「今回の嵐はかなり極端な気象現象がより頻繁に発生することを示し、電力セクターは想定シナリオを練り直して、これらの現象に備える必要性を浮き彫りにしている」と説明した。
これまでの調べに基づくと、嵐のせいで配電施設が打撃を受けて停電が起きた以外に、南東部の一部電力会社が「輪番停電」を実施し、他の地域でも電力システムに重圧がかかったという。
NERCは11月、北米の大半の地域では寒さが最も厳しくなる時期に需要上振れや発電機の老朽化、天然ガス関連インフラの少なさなどから十分な電力が供給されなくなる恐れがあると警告していた。