[国連 4日 ロイター] - ロシアは4日、米JPモルガンが今月初めにロシア農業銀行向けの決済処理を停止したとし、ロシア産穀物・肥料の輸出を促すため約束ではなく行動するよう米国に求めた。
JPモルガンは過去数カ月、米政府の保証を受けてロシア産穀物輸出の一部決済処理を行ってきた。だがロシアメディアによると、外務省のザハロワ報道官は「ロシア農業銀行とJPモルガンの間の直接ルートが8月2日に閉鎖された」と述べ、決済処理が止まったとした。
国連、米国務省、JPモルガンはコメントを控えた。
ロシアは国連などが仲介した合意の下、黒海経由のウクライナ産穀物輸出を1年ほど認めていたが、7月17日に合意の履行を停止した。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は4日、ロシア産の農産物・肥料輸出を促す措置が取られ次第、合意を再開すると記者団に述べた。同国は国際送金・決済システムのSWIFT(国際銀行間通信協会)にロシア農業銀行を再接続することなどを要求している。
ザハロワ氏は西側諸国と国連がJPモルガンによる決済処理を「SWIFTの代替手段として提示しようとした」と述べた。