[シンガポール 28日 ロイター] - アジア時間の原油先物は小幅に上昇。中国当局が新たな景気支援策を打ち出したことを好感した。ただ、中国景気の減速や米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げによる燃料需要への悪影響について根強い懸念がある。
0049GMT(日本時間午前9時49分)時点で北海ブレント先物は0.22ドル(0.3%)高の1バレル=84.70ドル。米WTIは0.25ドル(0.3%)高の80.08ドル。
中国財政省は27日、株式取引にかかる0.1%の印紙税を28日から50%引き下げると発表。IGの市場アナリスト、トニー・シカモア氏はこの発表を受けた地合い改善が序盤の原油相場を支えたと述べた。
しかし先週の中国人民銀行(中央銀行)による控えめな利下げに続く小出しの対策で、投資家の中国への悲観論を変えるには至らないだろうと述べた。
同氏は、今週発表の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)がさらに悪いニュースとなる可能性が高いとした。
一方、CMCマーケッツのアナリスト、ティナ・テン氏によると、米経済の軟着陸シナリオが28日のエネルギー相場を押し上げた。