10日の日経平均は上昇。
84.13円高の20808.69円(出来高概算21億9000万株)で取引を終えた。
終値ベースでは7月21日以来の20800円を回復している。
7日の米国市場は、雇用統計の結果を受けた早期利上げ観測を背景に下落。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円安の20650円だったこともあり、これにさや寄せする格好から利益確定の売りが先行した。
しかし、寄り付き直後につけた20617.05円を安値に、その後はじりじりと下げ幅を縮める展開。
さらに後場に入りプラス圏を回復し、大引けにかけてもじりじりと上げ幅を拡大させていた。
東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1300を超えており、全体の7割を占めている。
規模別指数は大型、中型、小型株指数ともに上昇しており、中型、小型株指数の強さが目立っていた。
セクターでは繊維、その他製品、パルプ紙、情報通信、陸運、空運などが堅調。
半面、鉱業、ゴム製品、機械、ガラス土石、鉄鋼などが冴えない。
日経平均は売りが先行したものの、その後は底堅い値動きをみせ、じりじりと切り返している。
KDDI (TOKYO:9433)、ソフトバンクグ (TOKYO:9984)辺りの強い値動きなども買い安心感につながった。
夏休みシーズンで参加者は限られているとみられるが、指値の薄い中を小さなエネルギーで切り上がった格好だろう。
上海指数の上昇が材料視されたようだが、資源関連等の弱い値動きをみると、中国株の上昇が材料視されたわけではなさそうであり、ソフトバンクグの強い値動きや断続的なインデックス買いが指数を押し上げたようだ。
日経平均は直近戻り高値を捉え、6月につけた年初来高値が射程に入っている。
週末にはオプションSQを控えているが、足元の強い値動きでヘッジに伴う買いも入りやすいだろう。
需給的には上へのバイアスが強まりやすい。