Ana Isabel Martinez
[メキシコ市 8日 ロイター] - メキシコ財務省が8日発表した2024年予算案によると、来年の経済成長率は今年見込み(3%)並みの2.5―3.5%と想定されている。多額の債務に苦しむ国営石油会社ペメックスへの追加的な公的支援も盛り込まれた。
メキシコ中央銀行が予想する来年の成長率は1.3―2.9%と、政府よりもやや慎重だ。
予算案で示された物価上昇率は今年が4.5%で、来年末までに3.8%まで鈍化するという。
通貨ペソの来年末の対ドル相場は1ドル=17.6ペソと、7年半ぶりの高値となっている足元の水準とほぼ変わらず、ペソ高基調が続くと予想していることが分かる。
来年の石油輸出価格は、今年1―8月平均の1バレル=約68ドルより大幅に低い平均56.7ドルと見積もられた。
ペメックス向け予算は今年と比べて36%削減される。一方でペメックスに対して1450億ペソ(82億5000万ドル)の資金を新たに注入する措置が講じられた。先に関係者の1人はロイターに、こうした資本注入はペメックスによる来年の債務返済に充当されると明かした。