Marianna Parraga Elida Moreno
[パナマ市 12日 ロイター] - パナマ運河庁のバスケス長官は12日、今年も運河に影響が及ぶ干ばつが続いた場合、運河を通過する1日当たりの最大船舶数をさらに引き下げる可能性があると明らかにした。
同庁は今年、節水のため、船舶の喫水水準や1日当たりの通航数を制限。多くの船舶が通航待ちの状態となった。
これに伴い、多くの船舶は運河通航前に積載貨物量の軽減を余儀なくされ、クリスマスシーズンの到来を前に輸送コストが一段と高くなっている。
現在通航が許可されている1日当たりの船舶数は最大32隻と、通常の36隻を下回る。今年に入り、船舶の最大喫水も50フィートから44フィートに制限された。
パナマ運河庁は先日、待機船舶問題を解消するため、運河通航予約システムを変更。予約していない船舶の通航数を増やし、待機期間が長い船舶を優先的に通航させるようにした。
公式統計によると、待機船舶数は12日時点で計116隻と、8月初旬の160隻超から減少。バスケス氏は、最長待機期間は1カ月前の21日から14日に短縮したと説明した。
バスケス氏は、喫水水準の追加制限は船舶に与える影響がより大きいと指摘。その前に、必要ならば1日当たりの通航船舶数を減らすと説明した。
長官は記者団に対し、「この(エルニーニョ)現象が今年は非常に深刻だ。太平洋と大西洋の気温が同時に高くなっている」と指摘。「今後数カ月は雨は降らないと予想されており、これに備える必要がある」と述べた。