[モスクワ 5日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は、冬期に暖房用の燃料油が安定的に供給されるようにするため、一部地域での価格規制の導入を含めた対策を講じるよう政府に命じた。大統領府が5日発表した。
ロシアは世界最大級の産油国だが、ここ数カ月にわたり燃料の不足と価格の高騰に見舞われている。燃料は輸出価格の水準が高く、精製業者は燃料を輸出する方が優利になるためだ。厳しい冬を迎える北極圏などの地域では、燃料油の需要が高まっている。
大統領府がウェブサイトで公表した文書によると、政府はムルマンスクなど北極圏の地域に暖房シーズンへ備えるための資金と、燃料油に価格規制を導入するための資金を提供する。
ロシア政府は9月21日、ガソリン・ディーゼル価格高騰と収穫期の燃料不足に対処するため燃料の輸出を禁止した。
大統領府は5日、燃料の禁輸措置について、期限は設定されておらず、必要と判断される限り解除されないと説明した。
大統領府のペスコフ報道官は、禁輸措置がいったん解除されれば、燃料市場を安定化させる他の手段が検討されることになると話した。