■今後の見通し
(1) 2015年10月期の業績見通し
神戸物産 (TOKYO:3038)の2015年10月期の連結業績は、売上高が前期比5.1%増の225,000百万円、営業利益が同17.8%増の6,100百万円、経常利益が同12.1%増の7,200百万円、当期純利益が同53.8%増の4,000百万円となる見通し。
第2四半期までの業績が計画を上回ったことを受け、通期の業績見通しも期初計画から上方修正した。
主力の業務スーパー事業では、店舗数を期末までに710店舗まで拡大する計画となっており、売上高としては前期比6%程度の増収を見込んでいる。
5月の月次売上高伸び率は全店ベースで8.6%増、既存店ベースで5.3%増と引き続き好調に推移しており、夏場以降も市場環境に大きな変化がなければ、計画は上振れする可能性が高いと思われる。
自社グループでの生産体制も引き続き強化していく方針だ。
2015年4月に子会社の(株)朝びき若鶏が養鶏事業の拡大を目的に、伊藤忠飼料(株)の子会社から関東で最大級の養鶏場及び処理場(群馬県)をM&Aで譲受したほか、三井物産 (TOKYO:8031)の子会社からも養鶏場を譲受するなど、関東エリアでの養鶏及び鶏肉の食品加工事業の強化を進めている。
同一敷地内にウインナーの加工工場も建設予定で、養鶏から食肉加工までの一貫製造体制が構築され、関東エリアの業務スーパー店舗に配送されることになる。
同じビジネスモデルでは既に岡山県で子会社の(株)グリーンポートリーが展開し、高い収益性を実現しているだけに、今後の収益貢献が期待される。
また、収益面で苦戦が続いている子会社の立て直しも進めていく。
鮭フレークを主力事業とするほくと食品(株)は鮭の市況高騰が影響し赤字となっているが、今後は他商品の開発を強化していくほか、人事の刷新で管理体制の強化を図り、収益の改善を進めていく。
農畜産業を展開している(株)神戸物産エコグリーン北海道も現在、若干の赤字と苦戦を強いられているが、経営改善策として一部品目の販売方針を来期から変更する予定となっている。
具体的には、現在、自社グループで製造するコロッケ用として供給してきたジャガイモを、来期からは高単価での取引が可能な外部顧客向けに販売していく。
一方、自社グループのコロッケ用ジャガイモは、他社からの加工用原料の仕入れに切り替えることで、コスト改善を進めていく。
業務スーパー事業以外の事業では、ほぼ前期並みの業績を会社計画では織り込んでいる。
ただ、各事業とも収益拡大に向けた取り組みを進めていくことに変わりない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
第2四半期までの業績が計画を上回ったことを受け、通期の業績見通しも期初計画から上方修正した。
主力の業務スーパー事業では、店舗数を期末までに710店舗まで拡大する計画となっており、売上高としては前期比6%程度の増収を見込んでいる。
5月の月次売上高伸び率は全店ベースで8.6%増、既存店ベースで5.3%増と引き続き好調に推移しており、夏場以降も市場環境に大きな変化がなければ、計画は上振れする可能性が高いと思われる。
自社グループでの生産体制も引き続き強化していく方針だ。
2015年4月に子会社の(株)朝びき若鶏が養鶏事業の拡大を目的に、伊藤忠飼料(株)の子会社から関東で最大級の養鶏場及び処理場(群馬県)をM&Aで譲受したほか、三井物産 (TOKYO:8031)の子会社からも養鶏場を譲受するなど、関東エリアでの養鶏及び鶏肉の食品加工事業の強化を進めている。
同一敷地内にウインナーの加工工場も建設予定で、養鶏から食肉加工までの一貫製造体制が構築され、関東エリアの業務スーパー店舗に配送されることになる。
同じビジネスモデルでは既に岡山県で子会社の(株)グリーンポートリーが展開し、高い収益性を実現しているだけに、今後の収益貢献が期待される。
また、収益面で苦戦が続いている子会社の立て直しも進めていく。
鮭フレークを主力事業とするほくと食品(株)は鮭の市況高騰が影響し赤字となっているが、今後は他商品の開発を強化していくほか、人事の刷新で管理体制の強化を図り、収益の改善を進めていく。
農畜産業を展開している(株)神戸物産エコグリーン北海道も現在、若干の赤字と苦戦を強いられているが、経営改善策として一部品目の販売方針を来期から変更する予定となっている。
具体的には、現在、自社グループで製造するコロッケ用として供給してきたジャガイモを、来期からは高単価での取引が可能な外部顧客向けに販売していく。
一方、自社グループのコロッケ用ジャガイモは、他社からの加工用原料の仕入れに切り替えることで、コスト改善を進めていく。
業務スーパー事業以外の事業では、ほぼ前期並みの業績を会社計画では織り込んでいる。
ただ、各事業とも収益拡大に向けた取り組みを進めていくことに変わりない。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)