■ラクオリア創薬 (T:4579)の業績動向
2. 事業収益の詳細
期初予想では、Galliprant®の上市(犬用、米国市場)を2016年秋と見込んでいた。
しかし、前述のように、上市時期が2017年1月へと延期されたため、2016年12月期業績計画に織り込んでいた販売開始に伴うマイルストン収入が計上されず、期中の下方修正へとつながった。
一方、AratanaはEntyce®について、猫に適用拡大すべく猫の長期毒性試験を2016年12月に開始した。
これに伴うマイルストン収入が2016年12月期に計上されたが、このマイルストン収入については期初予想及び11月の修正予想では2017年と想定していたため、同社の業績を修正後予想に対して押し上げることとなった。
弊社は同社の2016年12月期決算について、失望も懸念もまったく不要だと考えている。
導出した薬剤の販売スケジュールが狂うことはままあることで、今回のGalliprant®のケースは3ヶ月程度の遅れに過ぎない。
2017年1月には予定どおり販売が開始され、同社は販売開始に伴うマイルストン収入を受領した。
今後は、Galliprant®の売上高からのロイヤルティ収入が入ってくることになる。
投資家として注目すべきは、過去のマイルストン収入計上時期がずれたことではなく、今後のGalliprant®の売上動向であるのは言うまでもない。
同社は2016年2月に、2016年12月期から2018年12月期までの3ヶ年中期経営計画『Odyssey 2018』を策定して取り組んでいる。
弊社では、前回レポート(2016年8月30日付)において、『Odyssey 2018』の最大のポイントは同社の業績安定性が大きく向上したことだと指摘した。
2016年12月期決算は期初予想に対して未達となったが、『Odyssey 2018』の特長とも言える業績安定性の向上という点はまったく影響を受けていない。
むしろGalliprant®が修正計画どおり上市されたことやEntyce®の猫への適用がより早いタイミングで企図されている現状は、少なくともこれら動物薬2剤については、将来の収益貢献への期待値が一段と高まったということができると弊社では考えている。
また、後に詳述するように、ヒト領域の医薬品候補化合物でも、医薬品としての上市に着実に近づきつつある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
2. 事業収益の詳細
期初予想では、Galliprant®の上市(犬用、米国市場)を2016年秋と見込んでいた。
しかし、前述のように、上市時期が2017年1月へと延期されたため、2016年12月期業績計画に織り込んでいた販売開始に伴うマイルストン収入が計上されず、期中の下方修正へとつながった。
一方、AratanaはEntyce®について、猫に適用拡大すべく猫の長期毒性試験を2016年12月に開始した。
これに伴うマイルストン収入が2016年12月期に計上されたが、このマイルストン収入については期初予想及び11月の修正予想では2017年と想定していたため、同社の業績を修正後予想に対して押し上げることとなった。
弊社は同社の2016年12月期決算について、失望も懸念もまったく不要だと考えている。
導出した薬剤の販売スケジュールが狂うことはままあることで、今回のGalliprant®のケースは3ヶ月程度の遅れに過ぎない。
2017年1月には予定どおり販売が開始され、同社は販売開始に伴うマイルストン収入を受領した。
今後は、Galliprant®の売上高からのロイヤルティ収入が入ってくることになる。
投資家として注目すべきは、過去のマイルストン収入計上時期がずれたことではなく、今後のGalliprant®の売上動向であるのは言うまでもない。
同社は2016年2月に、2016年12月期から2018年12月期までの3ヶ年中期経営計画『Odyssey 2018』を策定して取り組んでいる。
弊社では、前回レポート(2016年8月30日付)において、『Odyssey 2018』の最大のポイントは同社の業績安定性が大きく向上したことだと指摘した。
2016年12月期決算は期初予想に対して未達となったが、『Odyssey 2018』の特長とも言える業績安定性の向上という点はまったく影響を受けていない。
むしろGalliprant®が修正計画どおり上市されたことやEntyce®の猫への適用がより早いタイミングで企図されている現状は、少なくともこれら動物薬2剤については、将来の収益貢献への期待値が一段と高まったということができると弊社では考えている。
また、後に詳述するように、ヒト領域の医薬品候補化合物でも、医薬品としての上市に着実に近づきつつある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)